
非正規や派遣で働いていると、下に見られている気がして、世間体が気になることがあります。 この記事では、その程度ごとに、できることと相談先をまとめます。
先に結論
- 見下されていると感じたら、「なんとなくの空気」「待遇の差」「暴言・嫌がらせ」のどれに近いかを、下の表で見分けます。
- 正社員との待遇の差は、内容と理由の説明を求められます。派遣なら、派遣元に求めます。
- パワハラを防ぐ会社の義務は、パート・契約・派遣で働く人にも及びます。派遣なら、派遣先にも義務があります。
- 説明を求めたことや相談したことを理由に、不利益に扱うことは禁止されています。勤務先で進まなければ、労働局の総合労働相談コーナーに無料で相談できます。
僕も、見下されていると感じることはあった
僕も働いていたときは、こういうのは仕方ないと思いながらも、見下されていると感じることはありました。 契約がすぐに切られるかもしれない、とも感じていました。実際に、そういうことはあります。
総務省の調査では、2025年平均で、役員を除く雇用者のうち非正規は36.5%、女性では52.0%です。 今の仕事に非正規でついた主な理由(2025年平均)で一番多いのは「自分の都合のよい時間に働きたいから」(36.6%)で、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は8.4%です。
「仕方なく非正規なんだろう」と見られることがあっても、数字の上では理由は分かれています。
出典:1、2
自分はどの段階?

| こんなとき | できること | 相談先 |
|---|---|---|
| なんとなくの空気(呼び方、軽い一言など) | 日付と内容を短くメモしておく | まずは記録だけ。続くなら下の段へ |
| 待遇の差(手当・賞与・休暇、休憩室や食堂を使わせてもらえない) | 差の内容と理由の説明を求める | 勤務先。派遣なら派遣元(休憩室などは派遣先も) |
| 暴言・嫌がらせ | 記録して、相談する | 勤務先の相談窓口。派遣なら派遣元と派遣先 |
出典:3、7、10
待遇の差や、休憩室を使わせてもらえないときは?
正社員との間で、手当や休暇などに不合理な差をつけることは、決まりで禁止されています。 ただ、差があるだけで違法になるわけではありません。仕事の内容や責任の違いなどから、待遇ごとに判断されます。
理由が分からないときは、差の内容と理由の説明を求められます。派遣の場合は、派遣元に求めます。 2026年10月1日からは、パートや有期で雇われるときの書面に、この説明を求められることが書かれるようになります。
休憩室・更衣室・食堂は、正社員が使えるなら、パートや有期で働く人にも使う機会を与えることが決まっています。 派遣の場合は、派遣先が、自社の社員と同じように使う機会を与えます。
出典:3、4、5、6、7、8
暴言や嫌がらせがあるときは?
会社には、パワハラを防ぐための措置(相談窓口を設けるなど)をとる義務があります。 パートや契約、派遣で働く人も対象です。派遣の場合は、派遣元だけでなく派遣先にも義務があります。
パワハラは、立場の強さを背景に、業務に必要な範囲を超えて、働く環境を害する言動です。 たとえば、人格を否定する言葉、人前で大声で叱り続けること、集団での無視、嫌がらせで仕事を与えないことなどです。
業務に必要な範囲の指示や注意は、パワハラには当たりません。
出典:7、9、10
記録と相談先は?
記録は、日時、場所、言われたこと、誰に言われたか、誰が見ていたかを、その日のうちに短くメモします。 待遇の差なら、労働条件の書面と給与明細も残しておきます。
契約を切られるのが怖くて、言い出しにくいこともあると思います。 説明を求めたことや相談したことを理由に、不利益に扱うことは禁止されています。派遣先が、相談を理由に受け入れを断ることも同じです。
相談は、まず勤務先の相談窓口に。派遣なら、派遣元責任者と派遣先責任者も苦情を受ける担当です。
勤務先で進まないときや、社内に言いにくいときは、労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。 無料・予約不要で、電話でも受け付けています。行く前に電話しておくと確実です。
総合労働相談コーナーは、相談者のプライバシーの保護に配慮して対応する、と案内しています。
この記事では、個別の差が不合理か、パワハラに当たるかまでは判断できません。窓口の一覧は出典12にあります。
出典:3、5、7、9、11、12
「もう働かないほうがいいかな」と思ったら
手取り15万円くらいだと、正直、もう働かないほうがいいかなと思ってしまいます。 そう思ったときに、辞める前に読んでおきたい記事を3つ挙げます。
続けるか辞めるかで僕が見ていたことは、別の記事に書きました。「今の自分が少なくとも大きいと思うのは、人間らしく扱われるかどうかだ。」とも書いています。
「仕事を増やす・続ける・辞める時に、自分は何を見ていたのか」 https://15manlife.work/posts/work-continue-quit/
失業手当を受けられるかは、先に公式の条件で確かめておきます。
「パート・契約の仕事を辞めるとき、失業手当を受けられるかを公式の条件で確かめる」 https://15manlife.work/posts/unemployment-benefit-check/
契約を更新しないと言われたときは、こちらです。
「有期契約の更新をしないと言われたとき、公式で先に確認すること」 https://15manlife.work/posts/fixed-term-nonrenewal-checks/
あわせて読みたい記事
次の職場を選ぶときに、労働条件の書面で先に見る項目です。
「シフト制で働く前に、労働条件の書面で先に見る項目」 https://15manlife.work/posts/work-conditions-notice-checklist/
求人票で、給与以外に見ることです。
「求人票の給与だけでは、生活が続くか分からなかった」 https://15manlife.work/posts/job-listing-life-conditions/
出典
この記事は、次の公式の資料をもとにしています。番号は、各見出しの終わりの「出典」の番号です。確認日はいずれも2026年9月26日です。
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労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)平均結果の概要|総務省統計局(PDF) 非正規の職員・従業員の人数と、役員を除く雇用者に占める割合(男女別。年齢階級別の割合も載っています) https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/gaiyou.pdf
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労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果の概要|総務省統計局(PDF) 非正規の職員・従業員が今の雇用形態についた主な理由の内訳(表Ⅱ-1。割合は理由の内訳の合計に占める割合)と、「正規の職員・従業員の仕事がないから」の推移 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/gaiyou.pdf
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短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム・有期雇用労働法)|e-Gov法令検索 不合理な待遇差の禁止(8条。職務の内容、配置の変更の範囲などから待遇ごとに判断)、福利厚生施設(12条)、待遇の違いの説明と、求めたことを理由とする不利益な扱いの禁止(14条)、相談体制(16条)、労働局長の助言・指導・勧告と調停(24条、25条) https://laws.e-gov.go.jp/law/405AC0000000076
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短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則(5条)|e-Gov法令検索 利用の機会を与える福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室) https://laws.e-gov.go.jp/law/405M50002000034
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同一労働同一賃金特集ページ|厚生労働省 同一労働同一賃金(均等・均衡待遇)の考え方、待遇の違いを勤務先に聞くこと、相談先(都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html
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パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)|厚生労働省(PDF) 雇われるときの労働条件の書面に、待遇の違いの説明を求められる旨を書くことになること https://www.mhlw.go.jp/content/001698010.pdf
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)|e-Gov法令検索 派遣の待遇の決め方(派遣先均等・均衡方式=30条の3、労使協定方式=30条の4)、派遣元による待遇の説明と、求めたことを理由とする不利益な扱いの禁止(31条の2)、派遣元責任者(36条)、派遣先の苦情処理と福利厚生施設(40条)、派遣先責任者(41条)、パワハラ防止で派遣先も事業主とみなすこと(47条の4) https://laws.e-gov.go.jp/law/360AC0000000088
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則(32条の3)|e-Gov法令検索 派遣先が利用の機会を与える福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室) https://laws.e-gov.go.jp/law/361M50002000020
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事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)|厚生労働省 労働施策総合推進法にもとづくパワハラの定義(優越的な関係を背景とした言動など3つの要素)、非正規で働く人も対象であること、派遣先も措置をとること、相談を理由とする不利益な扱いの禁止(派遣先による受け入れの拒否を含む) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00011660&dataType=0&pageNo=1
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職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!|厚生労働省(PDF) パワハラの3つの要素、6つの型(身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害)と例、非正規で働く人と派遣先の扱い、会社が講じる措置 https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000611025.pdf
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相談窓口のご案内|あかるい職場応援団(厚生労働省) 会社に相談しにくいときの外部の相談窓口と、相談のときに整理して持っていくこと(日時、場所、言われたこと、誰に、誰が見ていたか) https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/inquiry-counter/
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総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省 相談できる内容、無料・予約不要であること、プライバシーの保護に配慮した対応、都道府県ごとの窓口一覧 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html